ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣

スモビズの立ち上げから4か月が経過しました。

頭ではすぐに具体的な成果が出ることはないということを理解していているつもりです。

しかし、結果がなかなかでないことに焦燥感や失望を感じることがあります。

そんな時に長期的視点に立って活動を続けていくことの助けとなるのではと思ってこの本を読んでみました。

 

自己改善の複利

習慣とは、自己改善が複利の利子を生んでいくようなものである。投資した金が複利で増えるように、習慣の効果も繰りかえすことで大きくなっていく。一日ではほとんど違いがないように見えても、数か月や数年をかけてもたらされる影響は計りしれない。二年、五年、あるいは一〇年後に振りかえってはじめて、良い習慣による利益と悪い習慣による損失がはっきりと目に見えてくる。

絶望の谷の存在

 飛躍的進歩の瞬間は、それまでにしてきたさまざまな行動の結果であることが多い。それらの行動が、大きな変化を解き放つのに必要な可能性を作りあげる。このパターンはあらゆるところで見られる。がん細胞はその寿命の八〇パーセントを気づかれずに潜伏し、そののち数か月で人の身体を支配する。竹は始めの五年間はほとんど目に見えず、地下に広く根をはりめぐらせてから、いきなり外へ突き出して、六週間で約二八メートルの高さに成長する。

 同じように習慣も、決定的な境界を超えて新しいレベルの成果を引き出すまで、なんの違いももたらしていないように見えることが多い。どんな目標でも、初期や中期の段階には「失望の谷」がよくあるものだ。直線的な進歩を期待しているので、最初の数日間、数週間、そして数か月でさえあまり変化が見られないことにがっかりする。なんにもならないように感じられる。それがあらゆる形成過程の特徴であり、もっとも強力な成果は遅れて表れてくるものだ。

 これが、長続きする習慣を身につけるのが難しい主な原因のひとつである。わずかに変化しているのだが、明確な成果が見えないのでやめてしまう。あなたはこう考える。「一か月走ったのに、どうして身体になんの変化もないのだろう?」。いったんこういう考えに捉えられると、良い習慣が途中で挫折しやすい。でも大きな違いを生むためには、この停滞期を打ち破るまで習慣を続ける必要がある。この停滞期を、わたしは「潜在能力のプラトー(停滞期間)」と読んでいる。

 もし良い習慣を身に付けることや、悪い習慣を断つことに苦労しているなら、それは進歩する能力がないからではない。たいていは、「潜在能力のプラトー」をまだ超えていないせいだ。懸命に努力しているのに成果が出ないと愚痴をこぼしているのは、温度をマイナス三度からマイナス〇・五度に上げて角氷が解けないと文句を言っているようなものだ。努力は無駄にはなっていない。蓄積されているだけだ。すべての変化は摂氏〇度で起こる。

 ついに「潜在能力のプラトー」を打ち破ったとき、まわりの人は一夜にして成功したと言うだろう。世間はもっともドラマチックな出来事だけを見て、それまでの一切は見ようとしない。でもあなたは、今飛躍できるのはずっとまえのーなんの進歩もないように見えたときのー努力のおかげだと知っている。

潜在能力のプラトー

アイデンティティベースの習慣

アイデンティティーベースの習慣という考え方は、本書のもうひとつの主要なテーマであるフィードバックループ(循環)の最初の入り口でもある。習慣がアイデンティティーを形成し、アイデンティティーが習慣を形成する。つまり、双方向の関係だ。あらゆる習慣形成はフィードバックループだが、価値観や主義やアイデンティティーによって、成果よりもループを引き出すことが大切である。ある結果を得ることよりも、そのようなタイプの人になることに、いつも意識を向けるべきだ。

良い習慣形成とは、いわゆる仕事術をやみくもに取り入れることではない。毎晩歯をフロスで掃除することでも、毎朝冷たいシャワーを浴びることでも、毎日同じ服を着ることでもない。もっと稼いだり、体重を減らしたり、ストレスを軽減したりというような、目に見える成功を達成することでもない。習慣はこれらを達成するのには役立つが、本来は、何かを手に入れるためにするのではない。習慣は、誰かになるためにするものだ。

突きつめれば、習慣が大切なのは、なりたいタイプの人になるのに役立つからだ。習慣は、自信についての深い信念を育てるための手段である。まさに文字どおり、あなたが習慣になるのである。

習慣ループの仕組みについての理解

要約すれば、きっかけが欲求を引き出し、欲求が反応を起こさせ、反応が報酬を与え、報酬が欲求を満たし、そして最終的に、きっかけに結びつく。このように四つのステップが、「きっかけ、欲求、反応、報酬」、再び「きっかけ、欲求、反応、報酬」、という神経系フィードバックループを形づくり、結果として自動的に習慣ができあがる。このサイクルは「習慣ループ」として知られている。

この四つのステップのプロセスはときどき起こるのものではない。生きているあいだ、今このときも、つねに回っている終わりのないフィードバックループである。

欲求とは、何かが足りないという感覚である。内側の状態を変えたいという願望だ。気温が下がると、身体が今感じているものと、感じたいもののあいだにギャップができる。この現在の状態と望ましい状態のギャップが、行動する原因となる。

願望とは、今いる場所と未来にいたい場所の違いである。どれほど小さな行動にも、そのときの感じより、ちがったふうに感じたいという動機がある。食べすぎるとき、ライターをつけるとき、ソーシャルメディアを見るとき、あなたが本当に欲しいのは、ポテトチップスでも、煙草でも、たくさんの「いいね!」でもない。本当に欲しいのは、ちがったふうに感じることである。

感覚や感情は、今の状態を保つべきか、変えるべきかを教えてくれる。最善の行動指針を決めるのに役立つ。神経学者の発見によれば、感情や感覚が損なわれると、決定する能力が実際になくなるという。何を追い求め、何を避けるべきかという信号を失うからだ。神経科学者アントニオ・ダマシオが説明しているように、「ものごとに、良い、悪い、どちらでもない、という印をつけているのは感情である」

まとめれば、あなたが感じる具体的な欲求や、行っている習慣は、本質的に潜在する動機に対処しようとする試みである。ある習慣が動機にうまく対処できたら、また行いたいという欲求が高まる。

 

行動を何回も繰り返すことの大切さ

 意向が役立つこともあるが、それだけで結果をもたらすことはない。個人トレーナーに何度相談しても、意向は身体を鍛えてはくれない。運動という行動だけが、手に入れたい成果をもたらしてくれる。

 意向が結果につながらないなら、なぜわたしたちは意向を持つのだろう。たしかに計画を立てたり、もっと学習したりすることが本当に必要なときもある。でもたいていは、意向を持つことで、失敗の危険を冒さないまま進歩している気になれるからだ。批判を避けるのが得意な人は多い。失敗したり、まわりから非難されたりすのは嫌なので、そうなりかねない状況を避けようとする。そして、行動よりも意向へと陥ってしまうもっとも大きな原因は、失敗を遅らせたいという気持ちだ。

 

習慣化には行動の質よりも量が大切

 行動を繰りかえすたびに、あなたは習慣に関する回路を活性化させている。つまり、ただ繰りかえすことが、新しい習慣を符号化するのにもっとも重要なステップということだ。だからこそ、何枚もの写真を撮った学生はスキルを向上させ、その一方で、完璧な写真について理論を考えていただけの学生のスキルは向上しなかった。ひとつのグループは能動的に行動し、もうひとつのグループは受動的に学ぶだけだった。一方は行動、他方は意向である。

 すべての習慣は、努力を要する行動から自動的なものへのと、同じ軌跡を描いてく。この過程を「自動化」という。自動化とは、いちいち考えずに行動できることを指し、無意識がその行動を引き受けたときに起こる。

 

自己改善の追求における最大の敵

改善は微妙なバランスを要する。やる気を失わないよう進歩しつづけながら、自分を限界へ追いこむ挑戦をつねに探さなければならない。行動が魅力的で満足できるものであるためには、新鮮さを保つ必要がある。変化がなければ、退屈してしまう。そして、おそらく退屈こそが、自己改善の追求における最大の敵だろう。

 

プロとアマチュアの違い

 たしかなのは、もし習慣を始めて続けられるようになったら、やめたくなる日があるということだ。ビジネスを始めたなら、仕事をしたくない日があるだろう。ジムにいるなら、やりたくないトレーニングがあるだろう。書く時間になったら、タイプしたくない日があるだろう。でも、それをするのが面倒だったり、苦痛だったり、うんざりするときに、さらに力を入れて行うなら、それがプロとアマチュアの違いをもたらす。

 

結論

 いつまでも成果を得つづける秘訣は、改善するのをやめないことだ。やめないだけで、驚くほどのものを築くことができる。仕事をやめなければ、驚くほどのビジネスを築ける。トレーニングをやめなければ、驚くほどの身体になれる。学習をやめなければ、驚くほどの知識が身につく。貯蓄をやめなければ、驚くほどの財産になる。親切にするのをやめなければ、驚くほどの友情が生まれる。小さな習慣はただ加算されるのではない。複利で大きくなっていく。

これが最小習慣の力だ。小さな変化が驚くべき成果をもたらす。

 

読書メモ-7つの習慣を読んで実際にミッション・ステートメント書いてみた

こんばんは、smabizです。

自己啓発書の世界的な古典といってもいい「7つの習慣」を読みました。

長きにわたり世界の多くの人々に読まれ続けている名著には、それだけの理由があるということを実感しました。

新しい本を読むより名著を何回も読んだ方が自分のためになると思いました。

今後「7つの習慣」を実践していくとともに、折に触れ読み返してみたいと思います。

第2の習慣「終わりを思い描くことから始める 実践編」で、人生のミッション・ステートメントを書いてみるというお題があったので実際に書いてみました。

ミッション・ステートメント

ミッション

自分の内面の奥底にある価値観に従い誠実に生きる。そして、他者の役に立つ。

このミッションを果たすために①自由②信頼③挑戦④創造⑤愛を実践します。

自由

他人の目から自由になる。

自意識から自由になる。

主体性を持つ。

信頼

自分および他人との約束を守る。

自分と他人を信じる。

信頼を貯める。

貯めた信頼をベースに豊かな人間関係を築く。

挑戦

未知の道を歩むことを美徳とする。

挑戦なくして成長なし。

失敗は挑戦の友、打率2割5分で大成功。

継続的に挑戦する。

創造

自分にとって価値ある明確な目標を設定。

目標達成のための計画を立てる。

不確実を確実にできると決意し計画を実行。

目の前のできることに集中。

曖昧な状況にたえることができる内面の強さを育む

日々の小さな勝利に誇りを持つ。

親が示した愛を自分も表現する。

自分、他者、世界に愛を与える。

 

役割と目標

私は人生において次の役割を優先します。

家族とプライベートを大切にして、スモビズを成功させます。

(家族)

夫:どんな時でも妻に愛をもって接する。奉仕する。二人で話せる時間を確保する。話を聴いて共感する。

親:家族での楽しい思い出を作る。子供たちの可能性を信じて支援する。自分がもらったような愛を子供達に与える。

子:両親が元気なうちにできるだけ多くの時間を過ごす。感謝を表現する。

兄弟:必要あればいつでも会いに行く。交流する。

(スモビズ)

プロフェッショナル:サービス提供を通じた課題解決によりクライアントに貢献し信頼を獲得する。自分らしいビジネスで成功する。しっかり稼ぐ。

CEO:事業パートナーとWIN-WINの関係を構築し、シナジー効果を出せるように工夫する。

(プライベート)

一個人:平穏な日常を過ごす。ときめきを大切にする。好きを極める。

ブロガー:自分の経験、考えや思いを継続して発信する。結果として役に立ったり、読者を勇気づけられたらと思う。

ランナー:生涯走り続ける。走ることの素晴らしさ楽しさを感じて周りにも伝える。

(友人)

友人:ポジティブな影響を与える。自分にできることは惜しみなくする。

(世間)

一社会人:弱きを助ける。心の中で温かい声をかける。

座右の銘

鶏口となるも牛後となるなかれ

念願は人格を決定す、継続は力なり

虎穴に入らずんば虎子を得ず

千里の道も一歩から

細き流れも大河になる

桃栗三年柿八年

七転び八起き

失敗は成功の基

他山の石

Heaven helps those who help themselves

Time is money 

温故知新

笑う門には福来たる

和をもって尊しとなす

虚心坦懐

おもしろきこともなき世をおもしろく、住みなすものは心なりけり

花に嵐のたとえもあるさ、さよならだけが人生だ

Follow your own path, and let the people talk.

My life didn't please me, so I created my life.

人は人、自分は自分、違うことはいいことだ

1. TEMPERANCE. Eat not to dullness; drink not to elevation.
2. SILENCE. Speak not but what may benefit others or yourself; avoid trifling conversation.
3. ORDER. Let all your things have their places; let each part of your business have its time.
4. RESOLUTION. Resolve to perform what you ought; perform without fail what you resolve.
5. FRUGALITY. Make no expense but to do good to others or yourself; i.e., waste nothing.
6. INDUSTRY. Lose no time; be always employ’d in something useful; cut off all unnecessary actions.
7. SINCERITY. Use no hurtful deceit; think innocently and justly, and, if you speak, speak accordingly.
8. JUSTICE. Wrong none by doing injuries, or omitting the benefits that are your duty.
9. MODERATION. Avoid extreams; forbear resenting injuries so much as you think they deserve.
10. CLEANLINESS. Tolerate no uncleanliness in body, cloaths, or habitation.
11. TRANQUILLITY. Be not disturbed at trifles, or at accidents common or unavoidable.
12. CHASTITY. Rarely use venery but for health or offspring, never to dulness, weakness, or the injury of your own or another’s peace or reputation.
13. HUMILITY. Imitate Jesus and Socrates.

When life gives you lemons, make lemonade.

Creativity requires the courage to let go of certainties.

There is only one meaning of life: the act of living itself

Only the person who has faith in himself is able to be faithful to others.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

読書メモ-この通り進めば必ず叶う願望実現への最短ルート案内

こんにちは、smabizです。

著者Jeg氏の禁煙の本で30年間の喫煙習慣を変えることができました。

Jeg氏の他の本も読んでみようと思い手に取りました。

Jeg氏によると願望実現に対する最大の障壁は「疑い」の気持ちだということです。

というのも、疑念があると行動力が低下するからです。

疑念を取り除いて願望を実現するために必要な確固たる道筋について説いています。

Jeg氏の本は本当に重要なことしか書いていないので読みやすく、また、実践しやすいと思います。

覚えていきたいポイントについてまとめました。

幸福になる方法に確信を持つ

ネガティブな行いを積み重ねると不幸になるということは信じられるが、ポジティブなことをすると「幸福になる」ということに確信を持ちにくいということです。

「ポジティブな行為が必ずしも幸福を呼ぶとは限らない」といったような疑念を取り払うのです。そして「ポジティブな行為を実践すれば必ず幸福になれる」と確信できれば、未来は必ずその確信の通りにやってきます。

 ちなみにこの疑いの気持ちを「自我」と定義するのが最も的確かと私は思うのですが、自我とはつまり生きていく中で心に張り付いていく汚れのようなものです。人にやさしくしたのに裏切られたとか、そういう経験の一つ一つが汚れとなり、自我となって未来を曇らせていくのです。

簡単に言えば、ポジティブな行為を積み重ねれば必ず幸福になれるということです。短期的には不幸に見える現象が起こったとしても、それは幸福な未来への途中段階でしかありません。

信じるという言葉でSteve Jobsのスピーチを思い出しました。

Again, you can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backward. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something, your gut, destiny, life, karma, whatever. Because believing that the dots will connect down the road will give you the confidence to follow your heart even when it leads you off the well-worn path, and that will make all the difference.

興味があって一生懸命取り組んだこと(点)が、将来において振り返ってみると線としてつながり、自分らしい人生の成果につながるので、点が将来において線としてつながることを信じましょう!というようなことを言っています。これって「ポジティブな行為を実践すれば必ず幸福になれる」と確信するということと同じようなことを言っていると思います。

未来は勝手にやってくる

自分から進んで未来を手に入れるというイメージだと、自分が進んでいる道が正しいのか疑念が生じやすいそうです。向こうから未来は勝手にやってくるというイメージで生活すると、それらの疑念が沸き上がりにくくなるそうです。

 未来は、「今」の自分が投げかけたものが時間差で帰ってくるというルールの下に成り立っています。そして、未来に投げるものはリンゴや100円玉のような物質ではなく、「言葉」と「行動」と「思考」です。

 よく「過去や未来ではなく今にフォーカスしろ」という言葉を耳にしますが、これは正に「今」の自分の言葉や行動や思考が未来を創るという考え方そのものだと私は解釈しています。要するに、今この瞬間のあなたの「言葉」と「行動」と「思考」がそのまま未来に投げられ、やがて自分に返ってくるということです。つまり今後やってくる未来は「今」の自分次第で自由自在にコントロールできるのです。そして、未来に何を投げ込むか(=「今」何をするか)を具体的に説明するのが本書の目的となります。

未来に投げるもの

口にするべきではない言葉(ネガティブ)

不平不満、愚痴、悪口、文句、泣き言

口にするべき言葉(ポジティブ)

愛情(愛してます)、幸運(ついてる)、喜び(嬉しい、楽しい)、感謝(感謝します、ありがとう)、幸福(幸せ)、許容(許します)、安心(なんとかなる)

まずはネガティブな言葉を完全に封印することから始めてください。言葉が変われば行動も思考も変わるからです。

「未来は今の自分が投げたものが返ってくる」イメージでいると、とにかくポジティブなものを投げ続ければ未来は必ず良くなるという確信が生まれ、起こるイベントに対してポジティブに対処することができるだけでなく、次は何が起こるんだろうとワクワクしながら生活することができます。そしてそのワクワク感が更なるポジティブエネルギーとなって、ワクワクするような未来を引き寄せてくれます。これも「未来は勝手にやってくる」という認識で生活するメリットの一つであるということも是非覚えておいてください。

嫌な出来事や「めんどくさい」は大チャンス

悪口や愚痴を言いたくなる瞬間というのは実は大チャンスです。何故なら、ネガティブな状況をポジティブで打ち返すと、そのギャップの大きさによりとてつもないエネルギーを未来に投げることができるからです。同じ力で打ち返すなら時速50kmで飛んでくるボールよりも時速150kmで飛んでくるボールを打ち返す方が遥かに遠くへ飛ぶようなものです。自身に降りかかるネガティブな現象が大きければ大きいほどこの作用は強力に働きます。また、「めんどくさい」というネガティブな気持ちに打ち勝って行動を起こすと、この場合にもネガティブとポジティブで未来に大きなポジティブエネルギーを投げることができます。そしてこれらは本当に大きな幸福となって自身に降りかかってきます。嫌な出来事が起きたり、「めんどくさい」という気持ちが沸き上がったら即座に「チャンスだ」と思える思考を身に付けてください。

願望を未来に投げる方法

願望の投げ方は、紙に書くというシンプルなものでいいそうです。

なので継続に自信がない方は「願望を書く」という方法がおすすめです。それはノートでも紙でもスマホのメモ帳アプリでもどこでもかまいませんが、頻繁に目にする場所に書いておいてください。そして、その願いは必ず「私はもう既にその状態になっている」前提で書いてください。結婚したければ「私は幸せな結婚生活を送っています」と書くのです。そしてそれを定期的に眺める。これだけです。

これらのポイントを意識し実践することで将来のために今できることを集中してしっかりやるというマインドセットになれると思いました。

どれだけ自分や未来など(なんでもいいので何か)を本気で信じられるかが本当に重要だと思います。

誰も知らない未来を切り開いていくには何かを信じている必要があると思います。

「信じる」という行為が、僕の今後の人生、スモビズでの成功にとって非常に重要なことになる気がしてきました。

 

 

起業に不安はつきもの-うまく付き合う3つの工夫

こんにちは、smabizです。

起業は自分の選んだ道です。

選ぶということは、今までの環境を捨て新しいことに挑戦することです。

そこに不安があるのは当たり前だと思います。

起業を成功させるには、起業に伴う不安とうまく付き合う必要があると思います。

当たり前ですが、僕は考えうる不安に対処するためにすでに必要な対策は講じています。

でもふとした時に漠然と起業がうまくいくか不安になることがあります。

不安にとらわれるとパフォーマンスが落ちてしまいます。

なので、どうすれば「不安」とうまく付き合えるか考えてみました。

不安とは何か?進化論の視点

まず「不安とは何なのか」について鈴木祐の「最高の体調」で進化論の視点から説明があり、なるほどと納得したので紹介したいと思います。

それでは、「不安」の存在理由はなんでしょう?人間の進化のなかで、「不安」はどのような役割を果たしてきたのでしょうか?

結論から言えば、不安の機能は「アラーム」です。

目の前の草が動いたのは、奥のライオンがいるからではないか?この葉っぱを食べたら体を壊すのではないか?このような、まだ正体があきらかでない生存の危機を察知し、事前に対策をとれるようにアラームを鳴らすのです。

これは人類にとって最も重要な機能のひとつです。不安がなければ人類は未来の危険になすすべがなく、ほとんど絶滅に至ったことでしょう。

いっぽうで「喜び」や「楽しさ」といったポジティブな感情がなくても、すぐに生存の危機には結びつきません。もちろん喜びのない人生など送りたくはありませんが、少なくとも人類の進化においては、ネガティブな感情のほうが役に立ってきたのは間違いありません。

その証拠に心理学の世界では、「ポジティブな感情よりもネガティブな感情のほうが強度が高い」という現象が昔から確認されてきました。

進化論の観点から不安の機能は「アラーム」で、人が生きていくために必要な感情のようです。人間として将来に対して不安を感じるのは当然だということに安心しました。

僕だけでなくみんな同じように不安を感じるものだと。

僕の不安が何なのか明確するために、不安の原因を深堀してみたいと思います。

不安についての深堀り

起業にまつわる僕の不安について明確化を試みます。

そのうえで対処する価値があるか、ある場合どのように対処するか考えてみます。

①お金の不安

今の十分かつ安定的な給与はなくなります。

お金の不安は、はじめる事業が初期費用もランニングコストもほとんどかからないビジネスであること、家族を養うための安定収入確保の目途は立っていことから、本当に足りなくなることの不安ではなく、今あるものを失うことに対する不安です。

事業が成功するまで今までより金銭的余裕がなくなることを再認識し、そのことは仕方がないとあきらめようと思います。

②起業が成功するのかという不安

何かを得たければ何かを捨てる必要があります。

でも今あるものを失ったにもかかわらず新しく得たいものが手に入るかわかりません。

将来のことは誰にもわからないので心配しても仕方がないと思います。

自分で選択したのだから覚悟を持って進める、必ず成功すると信じて精一杯やり切るしかないと思っています。

万が一失敗したとしても死ぬことはないし家族を路頭に迷わすこともないと思います。

挑戦を続けられるように工夫して成功するまで続けたいと思います。

しかし時々ふと漠然とした不安の感情が湧いてきてしまいます。

その時どうやりすごすか対処法を整理してみました。

1.正しく努力すれば成功すると確信する

成果を得るには成果がまったく見えない状況で、小さな努力を一定の期間にわたり継続する必要があります。

今のところ成果がでなくても中長期的には正しく努力していれば結果はおのずとついてくると信じて、目の前のタスクに集中することが大事だと思います。

例えばフルマラソンを走る必要があって不安を感じたとします。

正しいトレーニングを継続すればフルマラソンを走れると信じることができれば不安は解消されると思います。

実際、正しいトレーニングを継続すればフルマラソン完走できると思います。

何も特別才能が必要なわけではありません。

スモールビジネスの成功もフルマラソンの完走とそれほど変わらないと僕は思っています。

スモールビジネスの場合フルマラソンと異なり顧客などの他人が関与します。

自分ではコントロールできない他人の存在が成功に大きな影響を与えます。

ただ、この点も突き詰めて考えていくと両者に差はないと思ってます。

というのも、やると決めたことをしっかり実行していくこと以外は、自分ではコントロールできないという点で同じだからです。

運や偶然という要素が必ず介在しますが、それでも正しい努力を積み重ねていけば、中長期の視点でみれば水が高いところから低いところに流れるように何らかの成果が出ないはずはありません。

このようなことを表すことわざは以下のようにたくさんあります。

これは人間の営みを含む自然の摂理だと確信しています。

  • 塵も積もれば山となる
  • 点滴石を穿つ
  • 七転び八起き
  • 失敗は成功のもと

より強い確信を得るために過去の挑戦した経験を思いだすこともいいと思います。

僕の場合、大学進学、資格取得試験の勉強、海外勤務など挑戦した体験があります。

努力は裏切らないし、案ずるより産むが易しで、思っていたより大変でなかったことが多いです。経験自体が楽しかったこともあります。

過去の経験を思い出すことで、今回の新しい挑戦も乗り越えることができると自分を信じることができます。

2.走る

不安に打ち勝ってスモビズに取り組むためには強い心が必要だと思います。

でも心は目に見えないので心を鍛えることは難しいです。

目に見える身体を鍛えるために僕は走ります。その結果心も鍛えることができると思います。

強い健康な身体に強い心は宿ります。

走るという行為は絶え間ない自分との闘いです。

日々、どんなに小さくてもいいので自分に勝つことで心が強くなっていくと思います。

以前の読書メモでも書きましたが、僕はスモビズの成功のために走りたいと思います。

smabiz.hatenablog.com

3.不安の感情が通り過ぎるのを待つ

不安は定期的にどこからともなく湧いてくるものだと割り切って、静かにその不安を見つめて鎮まるのを待つという態度も必要だと思います。

不安になったら「あ、今不安な気持ちになっている」ということを認識します。

そのうえで「今の自分ができることを精一杯やる。少しすればこの不安な気持ちは絶対に消えていく」と自分に言い聞かせます。

最後は、自分のちっぽけさを思い出して僕の不安とは関係なく、地球は回るし、空は青くて、日は上りまた沈む、川の流れは止まらないということを思い出します。

自分の不安のちっぽけさを理解します。

不安だけれども家族はみんな元気で家系ラーメンは今日もおいしいということに感謝して明日のために早く寝ようと思います。

 

 

 

ロックンロールは永遠に不滅だ!!by ダミアーノ

こんにちは、smabizです。

Eurovision2021でZitti E Buoniで優勝したときにDamianoが叫んだ言葉。

We just want to say, to the whole Europe, to the whole world, rock n roll never dies!!

日本語に訳すと、ロックンロールは永遠に不滅だ!!となってしまい、

長嶋茂雄か!?と突っ込みたくなりますが、

DamianoのシャウトをYoutubeで、初めて聞いたときカッコよすぎて震えました。

Damianoが言うと様になる!!

www.youtube.com

最近、ロックミュージックというか音楽自体をあまり聞かなくなってました。

でも、マネスキンを知ってから気が付くとドライブ中、電車の中、仕事中、久しぶりにロック(マネスキン)を聞いてます。

なんかマネスキンって癖になります。

なんでかなと思い、僕にとっての魅力について言語化してみました。

音楽性

1990年代後半から2000年代初頭のころNirvana, Rage Agaist the Machine, Red Hot Chili Peppersなどのグランジ、ミクスチャーロックを僕は聞いてました。

マネスキンの音楽にはそこら辺の成分が入っていることが、僕を含めたおじさんたちにも熱狂的に受け入れられている理由の一つだと思います。

おじさんにとって懐かしいだけでなく、イタリア人がやるロックという意味で彼らの音楽は新鮮です。

彼らは英語の歌だけでなくイタリア語の歌も当然歌います。

アメリカナイズされているGossipなど最近の楽曲も好きですが、Torna a casaなどイタリア音楽っぽい哀愁漂う感じのメロディーと時として情熱的に燃え上がる歌声も好きです。

Supermodelはギターのリフは、Smells like a teen's spritのオマージュ

www.youtube.com

www.youtube.com

ストリートライブ- Torna a casa

www.youtube.com

Damianoのカリスマ性

ボーカルDamianoの存在感はこのバンドの一番の魅力だと思います。

すばらしい歌唱力、表現力、声量、グルーブ感、堂々としたパフォーマンスなど素晴らしさは枚挙にいとまがありません。

僕は、特に彼のラップが好きです。

イタリア語の巻き舌から来ると思われるねっとりと絡みつくようなラップが癖になります。

ルックス的には、イケメンから中性的なロン毛、最近は坊主などだんだんとキャラ立ちしてきてます。

Damianoだけでないけど、ジョジョの奇妙な冒険に出てきそうなルックスという意味でかっこいいと思っています。

ビジュアル

イタリアといえば、ルネッサンスだ芸術だ!!

イタリアは、レオナルド・ダ・ビンチ、ラファエロミケランジェロなど人類史上に残る大芸術家を生み出しています。

メンバーのかっこよさは、ロックスターっぽいのはもちろんですが、イタリア芸術の大理石の彫刻や宗教画的な美しさがあり、怪しく色気があるところだと思います。

イタリアのブランド業界からも愛されていて、エトロ、グッチなどのハイファッションともコラボしています。

全体として中性的、ジェンダーレスなビジュアルにだんだんとなっていったと思います。

ライブみているとDamianoは上半身はだかのことが多く、人間の裸体の美しさをも表現しています。

ベースのVictoriaは、乳首の部分にテープを付けて、上半身裸でパフォーマンスしていることがあり、取れても気にせず演奏してました。ロックです。

Eurovision 20202のSUPERMODEL LIVE(Måneskin - SUPERMODEL Live - Eurovision 2022 - YouTube)では、

イタリアンマフィヤの下っ端のような風体で、イントロのギターを軽快に楽しげに弾くギターのThomas、

結構筋肉質な体でキャミソールのような服を着て、がっつりドラムをたたいているドラムのEthan もかっこいい。

これを見て、ジョジョのキャラクターの世界観にも近いと僕は勝手に思いました。

ライブがかっこいい

マネスキンのミュージックビデオもかっこいいですが、それよりライブ映像の方が彼らの良さがわかると思う。

Damianoのボーカルとしてのライブパフォーマンスの安定感、存在感は素晴らしいです。

フレディ・マーキュリーくらいのレベルと言ってしまったら言い過ぎでしょうか。

Damianoの動きも好きですが、VictoriaもThomasもステージ中を動き回って、全身でロックを表現します。

お互い絡んだりして、楽しそうです。

僕の好きなライブについてピックアップしましたのでどうぞ!

いつか本当のライブを見に行きたいと思ってます。

Eurovision2021でZitti E Buoniで優勝

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

ローマでのストリートライブ

www.youtube.com

Gossipでは、Rage agaist the machine のTom Morelloとコラボ。

www.youtube.com

読書メモ-できる研究者の論文生産術

こんにちは、smabizです。

仕事で文章を書く機会は多いし、ブログを最近はじめたこともあり、どうしたらたくさん書けるのか知りたくて手に取ってみました。

本書は研究者のための本です。

でも、研究者でなくても継続的に文章を書く必要がある人には有用ですし、もっと広く自分の関心ある領域のアウトプットを安定・向上させたい人におすすめです。

大学院生や教授は、職業的に質の高い学術論文をたくさん発表する(たくさん書く)必要があるそうです。

しかし、多くの人が時間もないしモチベーションを維持するのも難しいため、それを実行していくことに苦痛を感じているそうです。

本書では、研究者の先輩である著者がその痛みを和らげる処方箋を提供しています。

「たくさん」書くための方法論に加え、かなり実践的なアドバイス(寄稿の仕方、論文のひな形など)も提供しています。

本書のキーメッセージ

本書のキーメッセージはシンプルです。

書くためのスケジュールを立てて実行する。これだけです。

例えば、毎日9時から11時は予定をブロックして、執筆を行う時間にする。やる気がしないときがあっても規則的に決めた計画を実行していくことが本当に大切だということです。

他方、たいていの人が行う気の向いたときに一気に執筆する「一気書き」は無駄で非生産的な方法であるとして断罪しています。

執筆は、完了するまでに長時間かかるプロジェクトで、作成過程から掲載後というすべてのフェーズにおいて他人の批判にさらされます。

また、執筆中にはわかりやすい報酬がなく他人の批判など心理的負担があり続けるため、継続が難しい種類の作業だということです。

なので、継続するためには続けている自分に誇りの感覚を自ら作り出すことが必要で、そのために作業の進捗をこまめに把握することも重要になるということです。

「走ることについてに語るとき僕が語ること」で、ジョギングをやる気がしない時もやる、気分にかかわらず毎日継続することが向上につながる、作家としての人生にも同じことが言える、というようなことを村上春樹が言ってましたので、その道のプロは同じ認識にいたるものなんだと納得しました。

smabiz.hatenablog.com

キーメッセージの他領域への適用

研究者による論文の執筆作業の特徴として、以下があると思います。

  • 成果がみえるまでに一定の投資(時間・努力)を要する。
  • 継続的に投資する必要がある。
  • 成果に不確実性がある。
  • 他にもやることがあり忙しい中で投資する必要がある。
  • 他人からの批判にさらされる(場合がある)

上記の特徴は、執筆全般、作曲・作詞、絵を書くといった芸術活動だけでなく、スポーツ、学業、仕事などアウトプットや学習に関連することに共通する特徴だと思います。

僕の場合、今関心のあるプロジェクトはブログに加え起業と経営(スモビズ)、筋トレ・ジョギング、息子の中学受験、資産運用(投信積立、不動産投資)です。

これらは、いずれも上記の特徴を満たすと思います。

なので、具体的にスケジュールして実行する!という本書のシンプルメソドを自分の関心領域に適用していきたいと思います。

備忘のため、本書のなかで、大事な部分と感じた文章を抜粋して、勝手に題をつけました。

なぜ研究者は執筆を行うのか?(WHY)

本書を読む際には、書くという作業が、競争でもゲームでもないことも心得ておいてほしい。どれだけたくさんの量を書いてもよいし、少ししか書かなくてもよい。自分が書きたいと思うよりたくさん書かねばならないなどと思いこまないこと。文章を発表するという目的のためだけに、浮ついた無意味な内容を公表しないこと。著作数や論文数の多い心理学者が、すばらしい発想の心理学者だと勘違いしないこと。心理学者は、さまざまな理由で論文を公表するけれども、一番の理由は科学の世界でコミュニケーションをはかることにある。論文や書籍を出すというのは、科学というプロセスの当然かつ必須の目標だろう。科学者というのは、書かれた文字を通してコミュニケーションを行うのであって、公表された論文の集積こそが、心理学の知ー人という存在がどのようなもので、彼らの行為がなぜ行われているのかといったことをめぐる知ーの実体である。

学術誌は厳しいが、それでも論文を掲載しなければならないのか?(WHY)

 心理学の学術誌は、1980年代のハイスクールドラマに必ず出てきた底意地の悪い体育会系男子と、お高くとまった裕福なお嬢様に似た所があると思う。美しい論文と、強靭な論文以外、おことわりだからだ。学術論文の執筆というのは、嫌気のさすことばかりで、すんなりアクセプト(受理)されることはまずない。たいがいは、文句をつけられ、リジェクト(掲載拒否)される。ようやく掲載までこぎつけても、評価してもらえるとは限らない。研究は楽しくても、研究を論文にまとめるのは難儀なものだ。とはいえ、科学のコミュニケーションが学術誌を介してなされる以上、学術誌向けの論文を書かないわけにはいかない。

論文を書くために私生活を犠牲にすべきか?(WHY)

 執筆計画を立てることで、人生や暮らしにバランスがもたらされる。といっても、疑似科学というかニューエイジ風の自己啓発のような奇妙な達成感の話ではなく、仕事と遊びを分けるというような意味でのバランスの話だ。気の向いたときに一気に書こうという「一気書き」派は、まとまった時間を追い求め、夕方や週末に時間を「見つける」ことになる。困ったことだ。つまり、「一気書き」の場合、仕事以外の生活に振りむけられるはずの時間を執筆に使わざるをえないことになる。論文を書くことは、家族や友人と一緒に過ごしたり、犬の面倒をみたり、コーヒーを飲んだりすることより大事なのであろうか。遊んでもらえない犬というのは寂しいものだし、飲まなかったコーヒーは二度と飲めない。リアルな世界の時間も、執筆予定時間と同じく大切にしよう。夕方や週末は、家族や友人と外出したり、カヌーをつくったり、要りもしないアルヴァ・アールトの中古北欧家具にオークションで入札したり、法廷ドラマ「ロー&オーダー」の再放送を見たり、よろい戸のペンキを塗り直したり、猫にトイレのしつけをしたりしよう。自分の自由時間を執筆に費やすのでなければ、何をしてもかまわない。そういう作業は、平日の労働時間内にすませておくべきだろう。

時間の多さよりも規則性が大事(HOW)

大事なのは、執筆日数や時間数ではなく、規則性の方だ。週に1日でも、月曜から金曜までの平日5日間全部でもよい。執筆時間を規則的に確保して、手帳に書き込み、その時間帯にはきちんと書くこと。最初は、週4時間で十分。執筆量がぐっと増えたことを確認したら、そのときに執筆時間を増やせばよい。

思うに、成功したプロの書き手は、執筆するのが小説であれ、ノンフィクションであれ、詩であれ、脚本であれ、基本的に毎日決まった時間帯に書いていることからこそ多作なのである。気が向かない限り書けないという発想を、彼らは拒絶しているということだ。キイスが述べるように、「書き手が本気なら、感興が湧こうが、湧くまいが書く。彼らは、どこかの時点で、インスピレーションでなくルーチンこそが良き友であることを発見するのだ」。彼らも、スケジュールを立て、遵守していると言えるだろう。

1日単位の目標の具体例(HOW)

1日単位の目標の具体例を挙げてみる。

  • 少なくとも200ワード書く。
  • 昨日終らせた第1稿を印刷し、読んでみて修正する。
  • 新たな目標事項のリストをつくって、ホワイトボードに貼る。
  • 総合考察の最初の3段落を書く。
  • 抜けている引用文献を足して、引用と引用文献を対応させる。
  • ジンサー(Zinsser, 2001)の22章と24章を再読して、執筆「電池」を充電し直す。
  • 昨日始めた「目標設定」の部分を終わらせる。
  • 新しい原稿に向けてブレーンストーミングをして、アウトラインを作成する。
  • 査読から戻ってきたコメントを読む、要修正項目のリストを作成する。
  • 校正刷に赤を入れ、返送する。

第1稿は細かなことは考えず猛スピードで書こう(HOW)

高い理想は結構だが、理想には発揮されるべきタイミングというものがある。第1稿は、英語のネイティブではない人が、どこか別の国の言葉で、猛スピードで英語に訳したような文章でよい。書くという作業は、創造する作業と批判する作業のミックスだし、イド(原我)の作業とスーパーエゴ(超自我)の作業のミックスでもある。イドにまかせて、とりとめがなくてもよいから、まずは第1稿を書いてしまおう。書き上げた第1稿をスーパーエゴに評価させて、的確で適切な文章をめざすのは、その後でよい。できあがった第1稿で曖昧な表現や不要な単語を削る作業同様、第1稿を書く作業も楽しもう。

執筆を開始する前にアウトラインを作成すること(HOW)

 僕の「文章執筆べからず集」では、「アウトラインを作成せずに文章を執筆してはならない」という項目の順位はかなり高い。(中略)・・・・・。たくさん書く人は、アウトラインもたくさん書いている。ジンサー先生いわく、「明晰な思考から明晰な文章が生まれる」。自分の考えを科学の世界に伝えるのは、きちんと整理してからにしよう。

 アウトラインを作成すると、論文の中身について、いろいろなことを前もって判断できる。どのくらいの長さにするか。先行研究にどのくらいのウェイトを置くのか。こうしたことの大半は、書き手の事情や実際の研究の事情によって決まるとしても、まずは簡潔を心がけるのが吉だ。

日々の小さな勝利が、原動力となる(HOW)

スケジュールに沿って書くのは、案外楽しいもので、職人の誇りのような感覚を味わえる。文章をいくら書いても、目に見えるかたちでの達成感(報酬)はめったに得られるものではないし、そうしたことは予測不能でもある。リジェクトの山の中に、アクセプトを知らせるレターがたまに混ざっている程度だろうか。特に「一気書き」をしている場合には、目に見えない達成感など、なきに等しいだろう。罪悪感と不安にかられて文章を執筆しても、楽しいはずはない。気分だけで長期間文章を書いていると、執筆期間の後に燃え尽きてしまい、気分が朦朧としてきて、自分が執筆嫌いだった事実をつきつけられることになる。一方、スケジュールをきっちり守った場合には、行動主義流に言えば、強化スケジュールをしっかり管理したことになる。目標を達成して報酬を得るサイクルができるということだ。僕の目標は、月曜から金曜までのウィークデイは毎朝執筆することだ。筆が進む日も、落ち込んで焦燥感にかられる日もあるが、最悪だった日も、机に向かって書くには書いたことで幸せになれる。背筋をぴんと伸ばして、ファイルに目標達成の「1」を入力し、「よくやった」と自分を褒めてやる(そして、コーヒーを1杯ごちそうする)。僕は、長年スケジュールを守って書いてきた。僕の原動力になっているのは、先々の論文や書籍の刊行予定ではなく、「ちっとも書きたくなかったし、本当はベーグルを買いに行きたかったんだけど、今日もちゃんと書いた」という日々の小さな勝利の方だと思う。

 

読書メモ- 走ることについて語るときに僕が語ること

こんばんは、smabizです!

最近、痩せるためにジョギングをはじめました。

週末に地元の図書館でターザンのランニング特集をパラパラと読んでいたところ、ランナーたちのバイブルというふれこみで、村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」が紹介されてました。

村上春樹が「走ること」について何を語るのか興味をもち読んでみました。

読んでみて、僕は「スモビズで成功するために身体能力を整え、向上させる」ために、「走ること」についてまじめに取り組んでみようと思いました。

村上春樹氏にとって「走ること」は、ライフワークであり小説を書くことと同じくらい彼の人生において大事な要素であることがよくわかりました。

本書の中で「走ること」のメリットとして以下の2点を挙げています。

他の人でも言っていることかもしれませんが素晴らしい小説を継続的に発表している村上春樹が言うと、説得力あります。

  1. エクササイズによる体力と精神力の向上
  2. 人生・仕事の良いメタファー

長距離走は、以下のような要素があり人生・仕事における苦しみやそれに対する対応など類似した経験を長距離走で獲得することができる。その経験による示唆を自分の人生・仕事にフィードバックすることができることだと理解しました。

  • 苦痛は前提条件
  • 苦しみに耐えるそして乗り越える、そのプロセスを味わい楽しむ
  • 能力を努力によって少しずつ向上させる
  • 目標を自分で設定して、それに向かって努力する
  • 昨日の自分と比較する(他人ではなく)
  • 自分と勝負する(他人ではなく)

僕にとってはスモビズが、村上春樹にとっての小説を書くということでありスモビズを立ち上げてやっていくことの心構えが少しはできた気がします。

上記のことは頭ではわかっていても本当の意味で理解するのは難しいと思います。「走ること」は頭だけでなく苦痛を伴った自分の身体を使った活動であり、それらを身をもって理解することができます。

以下では感銘を受けた文章について切り抜いて(たくさんあった中から厳選しています)勝手にその文章に題をつけています。

自分にとっての備忘のためですが、いい文章なのでこのブログ読んだくださった方にも紹介したいものです。

人生のメタファーとして走ることの意味(=人生の意味)

 一般的なランナーの多くは、「今回はこれくらいのタイムで走ろう」とあらかじめ個人的目標を決めてレースに挑む。そのタイム内で走ることができれば、彼/彼女は「何かを達成した」ということになるし、もし走れなければ、「何かが達成できなかった」ことになる。もしタイム内で走れなかったとしても、やれる限りのことはやったという満足感なり、次につながっていくポジティブな手応えがあれば、また何かしらの大きな発見のようなものがあれば、たぶんそれはひとつの達成になるだろう。言い換えれば、走り終えて自分に誇り(あるいは誇りに似たもの)が持てるかどうか、それが長距離ランナーにとって大事な基準になる。

 同じことが仕事についても言える。小説家という職業にー少なくとも僕にとってはということだけれどー勝ち負けはない。発売部数や、文学賞や、批評の良し悪しは達成のひとつの目安になるかもしれないが、本質的な問題とは言えない。書いたものが自分の設定した基準に到達できているかいないかというのが何よりも大事になってくるし、それは簡単には言い訳のきかないことだ。他人に対しては何とでも適当に説明できるだろう。しかし自分自身の心をごまかすことはできない。そういう意味で小説を書くことは、フル・マラソンを走るのに似ている。基本的なことを言えば、創作者にとって、そのモチベーションは自らの中に静かに確実に存在するものであって、外部にかたちや基準を求めるべきではない。

 走ることは僕にとっては有益なエクササイズであると同時に、有効なメタファーでもあった。僕は日々走りながら、あるいはレースを積み重ねながら、達成規準のバーを少しずつ高く上げ、それをクリアすることによって、自分を高めていった。少なくとも高めようと志し、そのために日々努めていた。僕はもちろんたいしたランナーではない。走り手としてはきわめて平凡なーむしろ凡庸というべきだろうーレベルだ。しかしそれはまったく重要な問題ではない。昨日の自分をわずかにでも乗り越えていくこと、それがより重要なのだ。長距離走において勝つべき相手がいるとすれば、それは過去の自分自身なのだから。

 同じ十年でも、ぼんやりと生きる十年よりは、しっかりと目的を持って、生き生きと生きる十年の方が当然のことながら遥かに好ましいし、走ることは確実にそれを助けてくれると僕は考えている。与えられた個々人の限界の中で、少しでも有効に自分を燃焼させていくこと、それがランニングというものの本質だし、それはまた生きることの(そして僕にとってはまた書くことの)メタファーでもあるのだ。このような意見には、おそらく多くのランナーが賛同してくれるはずだ。

批判や腹立たしことへの対処方法(村上春樹の場合)

誰かに故のない(と少なくとも僕には思える)非難を受けたとき、あるいは当然受け入れてもらえると期待していた誰かに受け入れてもらえなかったようなとき、僕はいつもより少しだけ長い距離を走ることにしている。いつもより長い距離を走ることによって、そのぶん自分を肉体的に消耗させる。そして自分が能力に限りのある、弱い人間だということをあらためて認識する。いちばん底の部分でフィジカルに認識する。そしていつもより長い距離を走ったぶん、結果的には自分の肉体を、ほんのわずかではあるけれど強化したことになる。腹が立ったらそのぶん自分にあたればいい。悔しい思いをしたらそのぶん自分を磨けばいい。そう考えて生きてきた。黙って吞み込めるものは、そっくりそのまま自分の中に呑み込み、それを(できるだけ姿かたちを大きく変えて)小説という容物の中に、物語の一部として放出するようにつとめてきた。

ジャズ・クラブのような店の経営哲学

 失敗したらあとがないから死にものぐるいでがんばった、というだけだと思う。勤勉で我慢強く体力があるというのが、昔も今も僕の唯一の取り柄である。

 しかしその「一人」には確実に、とことん気に入ってもらう必要がある。そしてそのためには経営者は、明確な姿勢と哲学のようなものを旗じるしとして掲げ、それを辛抱強く、風雨に耐えて維持していかなくてはならない。それが店の経営から身をもって学んだことだった。

レーニングによる能力の向上

 このような能力(集中力と持続力)はありがたいことに才能の場合とは違って、トレーニングによって後天的に獲得し、その資質を向上させていくことができる。毎日机の前に座り、意識を一点に注ぎ込む訓練を続けていれば、集中力と持続力は自然に身についてくる。これは前にも書いた筋肉の調教作業に似ている。日々休まずに書き続け、意識を集中して仕事をすることが、自分という人間によって必要なことなのだという情報を身体システムに継続して送り込み、しっかりと覚え込ませるわけだ。そして少しずつその限界値を押し上げていく。気づかれない程度にわずかずつ、その目盛りをこっそりと移動させていく。これは日々ジョギングを続けることによって、筋肉を強化し、ランナーとして体型を作り上げていくのと同じ種類の作業である。刺激し、持続する。刺激し、持続する。この作業にはもちろん我慢が必要である。しかしそれだけの見返りはある。

苦痛=生きている実感はそのプロセスにあり

 もちろん肉体的には苦しかったし、精神的にへこんでしまいそうな局面も時としてあった。でも「苦しい」というのは、こういうスポーツにとっては前提条件みたいなものである。もし苦痛というものがそこに関与しなかったら、いったい誰がわざわざトライアスロンやらフル・マラソンなんていう、手間と時間のかかるスポーツに挑むだろう?苦しいからこそ、その苦しさを通過していくことをあえて求めるからこそ、自分が生きているというたしかな実感を、少なくともその一端を、僕らはその過程に見いだすことができるのだ。生きることのクオリティは、成績や数字や順位といった固定的なものにではなく、行為そのものの中に流動的に内包されているのだという認識に(うまくいけばということだが)たどり着くこともできる。

墓碑銘

 個々のタイムも順位も、見かけも、人がどのように評価するかも、すべてあくまで副次的なことでしかない。僕のようなランナーにとってまず重要なことは、ひとつひとつのゴールを自分の脚で確実に走り抜けていくことだ。尽くすべき力は尽くした。耐えるべきは耐えたと、自分なりに納得することである。そこにある失敗や喜びから、具体的なーどんなに些細なことでもいいから、なるたけ具体的なー教訓を学び取っていくことである。そして時間をかけ歳月をかけ、そのようなレースをひとつずつ積み上げていって、最終的にどこか納得のいく場所に到達することである。あるいは、たとえわずかでもそれらしき場所に接近することだ(うん、おそらくこちらの方がより適切な表現だろう)。

 もし僕の墓碑銘なんてものがあるとして、その文句を自分で選ぶことができるのなら、このように刻んでもらいたいと思う。

 

村上春樹

作家(そしてランナー)

1949-20**

少なくとも最後まで歩かなかった

今のところ、それが僕の望んでいることだ。